ことばを紡ぐ

翻訳中に出逢ったことばたちについての覚え書き的なもの

inclusion

inclusion

辞書的な訳は「含有、包含、中に含むこと・含まれること、含有物」など。

 

福祉の世界では、social inclusionという用語がよく使われ、「社会的包摂」が定訳。

 

教育の世界では、inclusive educationという用語がよく使われ、そのままカタカナで「インクルーシブ教育」などと訳す。

 

ビジネスの世界では、diversityとともに使われることが多い。diversityは「多様性」という定訳があるけれど、ネットで検索した限り、ビジネスの世界のinclusionにはまだ定訳がないような感じ。exclusion「排除」に対して「反排除(主義)」とか「受容性」などと訳されている。

 

今、やっている企業のウェブサイトの和訳では、diversity and inclusionをカタカナで「インクルージョンダイバーシティ」とし(現行サイトでもそうなっていたので)、その後ろにカッコ書きで(多様性の尊重とその受容)という説明的な訳をつけてみた。

 

【追記】記事を公開したら「インクルージョン」という単語にリンクが貼られていて、リンク先を見てみたらインクルージョンの新しい意味を見つけた。「水晶などが結晶する際に、入り込む内包物」のことをインクルージョンというらしい。ことばっておもしろい!